婚活が、ライフワークとなっているかげこです。
「結婚願望がそんなになくって。いいひとがいたら結婚したいかな」
「あんなめんどくさいもの絶対したくない」
そう思えたらどんなに良かったか・・と何度も思いました。
でも、この本を読んで、「やっぱり結婚はした方がいいんだな」と思いを強くしました。
難民と化した婚活女性たちにも、この本を読んで見て欲しい。
結婚も、結婚相手も、あなたが思い描いているものとはどうやら少し違うということ。
その理解からの再出発が必要です。
『結婚前の人は、したくなる。結婚している人は、気楽になる』
思想家 内田樹氏が書いた「困難な結婚」をご紹介します。
結婚は「病気ベース・貧乏ベース」
「健やか」で「富める」ときは別に結婚なんかしなくてもいんです。その方が可処分所得も多いし、自由気ままに過ごせるし。健康で豊かなら独身の方が楽なんです。
結婚しておいてよかったとしみじみ思うのは「病めるとき」と「貧しきとき」です。結婚というのは、そういう人生の危機を生き延びるための安全保障なんです。結婚は「病気ベース・貧乏ベース」で考えるものです。
(結婚とは)自分が「落ち目」のときに身銭を切って支えてくれる人を手元に確保するための制度なんです。いいですか、ここが肝腎なんです。自分が落ち目のとき、です。
結婚とは、男女が「幸せになるため」のものではないと内田氏は言っています。
そもそも結婚とは、国家が定めた「生存率確率を高めるための制度」なんだということ。
目が覚めますよね。
後悔しない結婚、幸せな結婚をベースに相手を選んでませんか?
私がそうでした。
「一人で暮らすより、二人で暮らす方が生き延びられる可能性が高い」から人は結婚するんです。
結婚はリスクヘッジ。
わかっているようで、わかっていなかっていない人も多いのではないでしょうか。
理解や愛ベースで結婚しなくていい
そもそも結婚と結婚というのは、ある程度の年齢に達したら多くの人は一応することができるという原則のもとに設定された制度です。「誰でもできる」ものにそれほど高度の人間的努力が要求されるはずがありません。
結婚というのは本来「配偶者に対する愛も理解もそれほどなくても十分維持できるし、愉快に過ごせる」ということをデフォルトとして制度設計されたものです。
アラフォー婚活女性の大半が悩んでいると思います。
毎日一緒にご飯食べて、その人の子供作って、お墓も一緒でしょ!となると、
「好きになった人じゃないと無理」
となってしまってました。
先ほどの文を読んで「私は理想が高かったんだな」とはっきり思いました。
近所の100歳近いおばあちゃんは、朝着物を着せられ、行った場所が自分の結婚式だったそうです。
昔はそれがデフォルトとして許されていたけど、今は「純愛をして結婚」するのがデフォルト。
でも、結婚という制度自体はそこまで変わっていないので、やろうと思えば今でも知らない人と結婚することは可能なんですよね。誰もそんなことしなくなっただけで。
「嫌いじゃない人」なら大丈夫。迷いがあっても大丈夫。結婚という制度はその土台でも成り立つようにできているのです。
「よく知らない人」とそれなりの歳月を支え合って過ごして行けることがすごいんじゃない?と内田氏は言っていて、それもそうだよなと考え方が変わりました。
もっといい人は現れない
私も手軽にたくさんの人と出会えるので、
出会いの「大量生産・大量消費」。
少しでも合わなかったら「次に行こう」ってなっているのです。
男も女も次から次へと目移りして、結果、結婚できない状況になっている人も多い気がします。
昔の母親は「いい縁談が来たんだから、あんた、もう30なんだし早く結婚しなさい」とか「男なんてみんな同じよ」と言って結婚をせっついたものなんです。
これはたしかに一理ある発言であって、男はもちろんピンキリなんですけれど、それはあくまで社会生活において際立つところの差異であって、家庭生活においてはそれほど劇的な差異は見られないのであります。
家でくつろぐ伴侶の姿はそこまで差異がない。どんなに社会でバリバリ活躍する人であっても、私たちが見る姿は家での姿しかない。
マイナビウェディングによる内田樹インタビュー記事の中に、
この世でたった一人の「いい人」を探すべきではない。
それよりも、隣の人と結婚してもそこそこ楽しく暮らせるような適用力の高さを目指すべき。
とあって、これを読むだけでも、アラフォーの結婚のハードルはグンと下がると思います。
↓面白いのでぜひ
「今よりも幸せになるために結婚してはいけない」思想家・内田樹による「困難な結婚」のススメ
大人になるために結婚する
結婚しない人やできない人が増えているのは、個人にとっても不幸なことですけれど、集団的にも不幸なことだと思います。
結婚は配偶者双方にとって市民的成熟のために極めて有意義な場です
…
結婚生活という最小の組織を通じて、僕たちは共同体の仕組みを学び、他者と共に生きる術を身につけるのです。
大人になるために結婚するは、もっといい人は現れない、にも通じる話です。
誰とでも結婚できるということが「人間的な成熟」で、私たちはそこを目指すべきだと。
マイナビウェディングのインタビューの中で、人と一緒に暮らせないことをその人の『幼稚性』と内田さんはバッサリ言っているんですね。
私自身も10年以上一人暮らしをしていたので(今は実家暮らし)よくわかります。
「自分の時間を大事にしたい」
「自分の空間を自分だけで好きなように過ごしたい」
「お金を自由に使いたい」
結婚にメリットを感じない人が多くいて、それは個々の価値観なのですが、言ってしまえばそれは『幼稚性』なのだと・・
耳を超えて、もはや身が痛いです。
まとめ
「ベストパートナー」を選ぶことに、婚活する人は疲れてしまっています。
この本を読んで「結婚」の意味を理解することから仕切り直してもいいと思いました。
むしろ、読むべき。イチオシです。