(書評)山下陽光「バイトやめる学校」は勇気をもらえる一冊

こんにちは、こやしじゃーなるです。

バイト辞めたい・・
仕事辞めたい・・
自分で何かできないかな!!

こう思っている人は多いと思います。
私もその一人で、仕事辞めたくて悶々としている時にこの本に出会いました。

ただ、勢いに任せてバイトを辞めるのは無謀すぎておすすめしません。

仕事辞めたらといって何かが見つかったり、ストレスから解放されて何もかもうまくいったりするわけではありません(体験談)。

バイトやめるにはどうしたらいいのか?好きなことを仕事にするためにはどうすればいいのか?

そんな悩みを抱えている人に、手にとっていただきたいこの一冊をご紹介します。

 

著者の山下陽光さんとは?

(出典:https://twitter.com/ccttaa)

山下陽光さんは1977年長崎生まれ。東京で服飾の専門学校卒業後、高円寺で「場所っぷ」という古着屋を営みつつ、自身のリメイクブランド「途中でやめる」を手がけています。
原発の影響を回避するため、現在は福岡在住。

「途中でやめる」はネットショップで販売すると30分以内に完売する人気ブランドです。

「バイトやめる学校」って??

できることはすべて真似して実践しまくって、少しお金が入ったらバイトを1日減らして、またお金が入ったらさらにバイトを減らして、最終的にバイトをやめて自活していこうという学校です

「バイトやめる学校」は、バイト(仕事)辞めて何かしたい!と思っている人に厳しい意見を唱えつつ、しかし、こうやったらいけるかもよ!と道を示してくれる一冊になっています。

 

 

バイトをやめるために何をやったらいいか?

具体的に、バイトやめて自活していくために何をすればいいのでしょうか?

この本では具体的に理論と実践を紹介しています。

社会から需要があって自分が嫌いじゃないことをやってみる

(出典:場所っぷ)

お金を自分の手で稼ぐとき、0を1にする時が一番大変です。
0を1にするにはどうしたらいいか?

社会から需要があって、自分が嫌いじゃないことをまずはやってみる。

自分がやりたいこと、好きなことであっても社会から求められてないことはお金になりません。

人が嫌がることでも自分はそんなに嫌じゃない、まずはそういうことを見つけて始まるのが大事だそうです。

 

資本主義の人が寄ってこないような売り方をする

(出典:場所っぷ)

山下さんが提唱するのは「徹底的に儲けない」。

儲けないと、資本主義の人が寄ってこないから敵がいないし真似もされない。そんな隙間を見つけて、好きなことを楽しくやることを広げていく。

これを読んでいる”資本主義が得意じゃない人”の新しい経済圏なのだそう。

山下さんは儲けた分を、バイトの人にガンガン払う。そうすることで、バイトの人が食えていける。それが面白いといいます。

 

「バイトやめる学校」で刺さった言葉

(出典:場所っぷ)

”モノ作りで身動きとれなくなっている今、値付けがクリエイティブの穴場なんじゃないんでしょうか。”

山下さんの今後やりたいことの一つが「0円の服屋」。経済圏のあり方について考えさせられます。

 

”好きなことっていうと、みんな自分のやりたいことをやろうとしちゃうんですけど、それってみんなが目指すことで。そこを見てるから、商売になることが見えなくなるんです。

「好き」って、厄介です。”

ここの部分、印でグルングルンとしたいぐらいです。「それで食えないから私は今これ読んでるんだな」という。この部分だけでも読む価値はあったと思いました。

 

”で、今この本の最後のほうを書いていて、どうやったらバイトをやめられるか、雇われずに生活する方法を考えて実践してくれるかってのを、ずっとずっと考えながら書いてきたんですが、閃いたよ、無理だよ。いつまでも続くよバイトは。”

一部分だけ取り出しましたが、山下さんもこの理論に行きつくまでに10年かかったのだ。うーんうーん、”どうすりゃいいぜ?”と悩みながらもバイトしたくない人は実践していくのみ。

 

感想

”好きなことをやって徹底的に儲けない”

この本は、バイトや会社員しかしたことがない人からすると、きっとハラハラしてしまうような内容だと思います。

山下陽光さんと本の中に登場するダダオさん、絶滅危惧種のゆうじさんは友人の友人で、広島のイベントで見かけたことがありました。

 

3人は当時は全然売れてなかった。

 

『途中でやめる』も『パーフェクトプラン』も本当に売れてなくて、ダダオさんは無職で「この人たちこの先どうなるんだろう・・・」と頭をよぎったことを覚えています。

 

ただただブレずに面白いことをし続けている人たちでした。

 

5、6年が経った今「この人たちこの先どうなるんだろう・・・」という私の心配は全く余計だった。
食えていなかった人たちの商売が軌道に乗り、全員が食べていけるようになっている。

 

この本がちゃんとした実践本だということは、そのことが証明しているのではないかなと思っています。